極悪と戦えば極善となる

 「破邪顕正」謗法呵責をメインに記事を綴っていきます。なお、コメント欄に初投稿する場合は、軽く自己紹介をするようにお願いします。管理人が非常識、悪質なコメントと判断した場合、削除させていただくこともありますのでご了承ください。

それでも人生にイエスと言う


【それでも人生にイエスと言おう】  
              ユダヤ人のブーヘンヴァルトの囚人たちの作った歌
                       


ヴィクトール・フランクルは精神科医だったが、第二次世界大戦中、ナチスドイツによりユダヤ人として強制収容所に入れられた。



最初に送られたテレジン強制収容所では父親を亡くし、別の収容所では母親と妻が亡くなった。次にアウシュヴィッツ強制収容所に輸送されたが、「選別」され、輸送された人のうちの95パーセントの「働けない」とみなされた者は、ガス室に直行で「チクロンB」という毒ガスで殺された。今でもアウシュヴィッツのガス室には、毒ガスでもがいて苦しんだ人々の爪の痕が残っているのだという。


フランクルは「働ける」とみなされ、運よく生かされたが、身に着けているものは全て没収され、紙も刈られて坊主頭にされ、「自分以外のものは何も残らなかった」と。


アウシュヴィッツでは「働ける人間」だけが生きてもよいとされ、
片足を引きずっているだけでも、ナチの親衛隊員は容赦なくガス室に送った。


食事は一日一食で、ひとかけらのパンと何かを煎じたようなスープのみ。
不衛生極まりなく、チフスで亡くなる人も続出した。
残酷な方法で殺される人を見るのは日常茶飯事。


極限状態の中で動物のようになってしまった人もいた。無理もないことだと思う。
この生き地獄のような辛い環境で生き抜いた彼の強さの源は何だったのか。
彼は、「強制収容所を生きて出て、自分がウィーンの市民大学の講演に立って「強制収容所の心理学」という題で講演している」自分を想像していたのだという。


その通り、彼は生きて強制収容所を出て、ウィーンの市民大学の現実のホールで講演を行った。どんな絶望的状況の中でも人間は「希望」を見出すことができる。そのことを彼は教えくれているように思う。





【衝撃の真実】夜と霧|フランクル 自分の人生を肯定できないあなたへ ~絶望的な世界を生き抜く唯一の思想~